2020年05月05日

こんなご時世だからこそ、分散型SNSを使おう

 こんにちは。一応カレンダーどおりに仕事を休めているものの、緊急事態宣言が解除されず、行きたいところにも満足に行くことができず、家でだらだらと過ごしているテルミナトレードマーク(TM)です。

 今年は憲法集会も集会形式での開催はできなくなり、ネット中継という形になりました。

 しかし、このどさくさに紛れて、安倍政権は憲法改悪にさらに前のめりになり、それ以外でも悪政を進めようとしています。

 新型コロナウイルス蔓延の影響で市民が分断化されているという現状は、まさに体制側にとっては好機なのでしょう。

 だから、というわけではありませんが、我々一般市民がオンラインでの集まりを開きやすくするためにも、今こそ、分散型SNSを活用しましょう。

 まず、「分散型SNSとはなにか」という話からしなければなりません。

 大半の人にとっては、SNSと聞いてまず思いつくのは、FacebookとかTwitterのような、特定の企業や団体によって運営・管理されている大規模なSNSでしょう。これらは、分散型SNSに対して、しばしば「中央集権型SNS」とも呼ばれます。

 分散型SNSは、平たく言ってしまえば、中央集権型SNSのように特定の一社や一団体によって管理されているものではなく、(お金や多少の技術力は必要になりますが)誰でも建てることができ、同じプロトコル(約束事)に準拠したプログラムであれば、たとえ自分が採用したプログラム以外であっても結びつくことができるというものです。

 日本では、2017年4月より「Mastodon」の流行が始まりました。先述のプロトコルについては、当初はOStatus、その後現状ではActivityPubに対応しています。現在、ActivityPubに対応している他の分散型SNSプラットフォームには、「Pleroma」や「Misskey」等があります。また、動画配信プラットフォーム「PeerTube」等もActivityPubを採用しています。

 日本で「Mastodon」のブームが始まった2017年4月に、当然ながら自分も飛びつきました。当時は、既存のSNSに対する不満があったというよりも(もちろんそれもあったけど理由としてはたいしたものではない)、Twitterとよく似た仕組みを持つMastodonそのものに興味を持ったということが主たる理由です。その後、同年5月には私自身もMastodonを用いたコミュニティを立ち上げました(現存せず)。

 その後、Twitterのアカウントを凍結されたり、そこまでされていなくとも迫害されたりした人々がMastodonに移動する現象が度々見られました。しかし、残念ながらそこでMastodonに定着した人はあまり多くなかったようです。これについては、次の記事辺りが参考になると思います。

参考記事
【分散型SNS】マストドン(Mastodon)初心者の解説書 @ リンクス岐部の自由になろう!ブログ

 この記事で述べられていますが、Mastodonを始めようとする人の大半は、特定の大手と呼ばれるサーバにユーザ登録してしまいます。しかし残念ながら、これもこの記事で述べられているように、それらのサーバの治安はいいとは言えません。そこで失望した人がTwitterに出戻るなどという現象も見られます。しかし、既存の大手SNSに慣れてしまった人にとっては、Mastodonと呼ばれるSNSはそこ「だけではない」ということを知らず、たまたま登録したところがMastodonのすべてだと思ってしまうのも、無理はないのかもしれません。

 分散型SNSは(自分はMastodonしか知らないのでMastodon基準で書きますが)、大手SNSのように一企業や一団体によってすべてが管理されているわけではありません。Mastodonの作者氏が自ら管理しているサーバは「mastodon.social」というところだけです(当然ながら、日本人のMastodon初心者の大半がおそらく登録しているであろう「mstdn.jp」とは別物です)。

 正確な数は存じ上げておりませんが、現在多数の分散型SNSのサーバがあります。その大半は個人運営です。

 なお、私(テルミナトレードマーク(TM))自身も、現在2カ所のMastodonサーバを運営しております。

 ここで、「お一人様サーバ」という言葉を出しましたが、分散型SNSの場合、管理者以外のユーザが存在しないサーバを立てることも可能になっています。それは同じプロトコルに準拠した他サーバとの連合が可能になっているためです。これは、自らの言論の自由を守る、おそらく最高の方法です。とはいえ、何でもかんでも言っていいわけではなく、あまりにも悪質と判断されたら他のサーバのユーザからブロックされたり、他のサーバの管理者から「ドメインブロック」されたりすることもあります。

 それから、分散型SNSの中には、特定のテーマに則った話題をおこなうためのサーバも多数あります。先述の「LIBERA S2」もその一つで、自由主義(リベラル)な政治思想を持つ人が集まることを想定して建てたものです。

 このように、お金と多少のサーバに関する知識は必要になりますが、建てようと思えば誰でも建てることができるのが、分散型SNSです。

 自分自身も前々から思っていることですが、政党や市民団体、それに草の根の活動をしている各種団体等にこそ、分散型SNSを使ってほしいと思います。もちろん、大手SNSのように、思想信条の合わない者たちによる妨害工作は残念ながら起きますが、自らがコミュニティの管理をすることで、それらをある程度制御することが可能になります(例えば、ユーザ登録を承認制あるいは招待制にしたり、好ましくない者が多数参加しているサーバをドメインブロックしたり)。分散型SNSと大手の中央集権型SNSとの違いの中でも最も大きな点はこれだと思います。

 また、冒頭で述べたとおり、現在は緊急事態宣言が発令されており、人に会うことすらままならない状況になっております。しかしだからこそ、これを機に、市民活動をしている団体に、分散型SNSを採用してほしいと思います。

 乱文失礼。

posted by Telmina at 14:17| Comment(0) | Mastodon
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